平沢勝栄徹底解剖

平沢勝栄(ひらさわかつえい)1945年9月4日 岐阜県生まれ 衆議院議員 東京大学法学部卒業、警察庁入庁後、米国デューク大学大学院留学(修士課程修了)。在英日本国大使館一等書記官、後藤田正晴内閣官房長官秘書官、警視庁防犯部長、警察庁審議官などをへて退官。1996年初当選以来5期連続当選。 防衛庁長官政務官、総務大臣政務官、自民党法務部会長、衆議院拉致問題特別委員長、内閣府副大臣、衆議院外務委員長、自民党国会対策副委員長、衆議院議院運営委員会理事などを歴任。現総務副会長、現外務委員会理事。

英語の達人

話はそれるが、こうした努力が実って、さらにはのちにイギリス大使館で勤務したことも手伝って、平沢勝栄氏の英語力には定評がある。

アメリカ留学から十四年後に平沢は、内閣官房長官後藤田正晴の秘書官を務めるが、その後藤田をして「君の風貌を見ていたら、狸がくすぶられて出てきたような顔をしているのに、なんでそんなに英語の達人なんだ。おかしいじゃないか」と言わせたほどである。

さらに後藤田は、平沢勝栄氏の福島なまりの早口に触れながら、「俺は、英語は一番嫌いだが、君は日本語より英語の方がはっきりしているわ」と、よく冷やかしていたという。後藤田は、平沢の英語力を買って重要な役割を平沢勝栄氏に与えた。

どんあ役割かというと通訳の間違いチェックである。

官房長官のところには諸外国からの客が絶えない。その中には英語圏の国からの重要な客もいる。会談の席には、客の側が連れてきた通訳が同席するが、通訳が大事な点を言い忘れたり、手抜きをしたりするケースがある。それを嫌った後藤田は事前に、「平沢君。こういう人間に会うから通訳が間違ったら俺に耳打ちしてくれ」と平沢勝栄氏を同席させた。